広島といえば、熱いカープ愛と美しい瀬戸内海、そして独特の言葉「広島弁」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。「〜じゃけえ(じゃけん)」の語尾は全国的にも有名ですね。
しかし、実は広島の方言は単一ではありません。大きく**「安芸弁(西部)」と「備後弁(東部)」**に分かれており、同じ広島県内でも「え、それってどういう意味!?」と通じなくて困る言葉がたくさんあります。
今回は、他県の方にはもちろん、広島県民でも思わず首をかしげてしまうような、ディープで面白い広島の難解方言20選をご紹介します!
【県民も混乱!】同じ意味なのに地域で呼び方が違う方言10選(地域対決型)
まずは、同じ意味なのに安芸地域(広島市・呉市など)と備後地域(福山市・尾道市など)で言葉が分かれてしまう、地域対立型の言葉から見ていきましょう。
| 方言 | 標準語訳 | 安芸弁(西部)での表現 | 備後弁(東部)での表現 |
| とても・すごく | とても・非常に | ぶち | ばり |
| 〜している | 〜している | 〜しよる | 〜しとる |
| 〜なのだ | 〜なのだ | 〜なんよ | 〜じゃ |
| ゴミ | ゴミ | ごみ | がい |
| 新しい | 新しい | あたらしー | しんしー |
注目ポイント:あなたは「ぶち」派?「ばり」派?
広島弁の代名詞とも言える強調語「とても」を表す言葉が、安芸と備後で二分されます。
- 安芸(西部): 「ぶち楽しいじゃけえ!」
- 備後(東部): 「ばり可愛いけん!」
西と東で使われる言葉が違うため、広島県民同士でも「ぶちはちょっとキツイ(備後)」、「ばりはなんか違う(安芸)」といった認識の違いが生まれることがあります。
「〜している」を表す動詞の活用
「勉強している」や「走っている」といった、現在の動作を表す表現も異なります。
- 安芸(西部): 「ちょっと待って、今、ご飯食べよるんよ。」
- 備後(東部): 「もう宿題しとるよ。」
広島市内で「〜しとる」を使うと、「あ、東の地域の人かな?」と一瞬でバレてしまうほど、明確な線引きがある言葉です。
【難易度MAX】他県はもちろん、県民でも戸惑う「本当に通じない」難解方言10選
ここからは、他県の方に言ったら「それ、日本語?」と聞き返されてしまうような、ローカル色が強すぎる難解な言葉をご紹介します。
また、同じ言葉でも地域によって意味が微妙に異なり、県民同士でも混乱するものが含まれています。
離合(りごう)
- 標準語訳: すれ違う、行き違うこと
- 例文: 「この道は狭いけえ、車が離合できんよ。」
- 解説: 標準語にも「離合」という言葉はありますが、一般的には「離れたり、合わさったりすること」を意味します。しかし広島(特に安芸地方)では、**「狭い道で車同士が対面で出会い、譲り合ってすれ違う」**という具体的な動作を指します。
たいぎい
- 標準語訳: 面倒くさい、だるい、億劫だ
- 例文: 「今日はぶち暑いけえ、外に出るんがたいぎいわ。」
- 解説: 県民の使用頻度は非常に高い言葉です。標準語の「しんどい」に近い感覚もありますが、肉体的な疲れというよりは、**「気分が乗らない」「面倒で仕方がない」**という精神的な疲労感が強いのが特徴です。
たう
- 標準語訳: 届く、手が届く
- 例文: 「棚の上の荷物が、手がたわん!」
- 解説: 「足りる」という意味の「たう」もありますが、広島では「届く」という意味で使われます。「手が届かない」を「手がたわん」と言うため、県外の人は意味が想像しにくい難解語です。
にがる
- 標準語訳: 痛む、ズキズキする
- 例文: 「昨日転んだところが、まだにがるんよ。」
- 解説: 「苦(にが)い」とは全く関係なく、「痛い」という意味で使われます。ズキズキと脈打つような痛みを指すことが多いようです。
はぶてる
- 標準語訳: ふくれる、すねる、不機嫌になる
- 例文: 「おもちゃ買ってくれんかったけえ、子どもがはぶてとるわ。」
- 解説: 備後地方でよく使われる方言で、安芸地方ではあまり使われません。標準語の「ふてくされる」に近いニュアンスです。
ちびる
- 標準語訳: (先端が)すり減る、削れる
- 例文: 「鉛筆の先がちびて、書きにくい。」
- 解説: 標準語の「ちびる」は「お漏らしをする」という意味合いがありますが、広島では「すり減る」の意味でしか使わないため、他県の方と話す際に勘違いが生じやすい言葉です。
すいばり
- 標準語訳: トゲ、木などの小さな破片
- 例文: 「木を触ったら指にすいばりが刺さった!」
- 解説: 「木のトゲ」を指す言葉で、標準語が思いつかないほどローカル性の高い言葉です。
こーへぇ
- 標準語訳: 来ないでしょう
- 例文: 「雨が降りそうじゃけえ、今日は〇〇さんはこーへぇじゃろ。」
- 解説: 「来ない」+「でしょう」が詰まった言葉。「来(こ)ん」と間違われることもありますが、「来ないだろう」という未来の否定を意味します。
いぬる
- 標準語訳: 帰る、退散する
- 例文: 「もう遅うなったけえ、そろそろいぬるわ。」
- 解説: 「犬」とは無関係です。「帰る」という言葉も使いますが、「いぬる」は少し古風で、特に年配の方が使用される傾向があります。
がい
- 標準語訳: ゴミ、チリ(備後地方で顕著)
- 例文: 「掃除したがいをちゃんと捨てんさい。」
- 解説: 上の表にもある通り、特に備後地方で使われる言葉です。安芸地方では「ゴミ」を使うため、安芸県民は備後県民に言われて「?」となることがあります。
まとめ:奥深い広島弁を楽しもう!
いかがでしたか?
同じ広島県内でも「ぶち」か「ばり」か、「しよる」か「しとる」かで出身地域が分かってしまうほど、広島の方言は奥深いものです。
今回ご紹介したように、他県の人にはもちろん、県民同士でも「通じなくて困る」難解な言葉がたくさんあります。もし、広島県内での旅行や交流中に聞き慣れない言葉に出会ったら、ぜひ今回のリストを参考にしてみてください。
「それって、あなたの地域では何て言うんですか?」と尋ねてみるのも、楽しいかもしれませんね!


コメント